おうちでジビエ#1 初めてのジビエは、ご飯にのせるだけ。タコライス

ちょっとしたジビエの知識と、家庭で楽しめるレシピをお届けする全3回のシリーズ企画『おうちでジビエ』。
初回は、ご飯にのせるだけで手軽に楽しめるタコライスをご紹介します。

ジビエってなんだか難しそう。。
そんなイメージを持たれがちなジビエ料理ですが、家庭でも気軽に楽しむことができます。
まずは身近な一皿から。ジビエのおいしさを知るきっかけになればうれしいです。

監修者紹介

フレンチレストラン「a table」(東京・湯島)
中秋 陽一シェフ

プロフィール

1981年東京生まれ。服部栄養専門学校を卒業後、恵比寿モナリザを経て渡仏。名だたる星付きレストランで4年半研鑽を積み帰国後に独立。クラシカルスタイルのフランス料理を得意とする。2017、2019年パテ クルート アジア大会4位入賞。2020年パテクルート世界選手権代表。

おうちでジビエシリーズは、
動画でもお楽しみいただけます♪

今回のレシピを考案してくれたのは、東京・湯島にあるフレンチレストラン「a table」の中秋シェフ。
フランスの伝統的なジビエ料理「リエーブル・ア・ラ・ロワイヤル(野ウサギの王家風)」の技術と精神を次世代へ継承するための世界最高峰の料理コンクール「リエーブル・ア・ラ・ロワイヤル世界大会2025」で優勝し、国内外から注目を集めています。

家庭での料理で大切にしてほしいのは、特別な技術に頼るのではなく、無理なくつくれる「失敗しにくい料理」を選ぶこと。おいしくつくれたという体験の積み重ねが、料理をもっと楽しくしてくれると、中秋シェフは言います。今回ご紹介するレシピも、そんな中秋シェフの想いが詰まった一皿です。

  • そもそもジビエ料理って?

    ジビエとは、野生動物のお肉のことです。
    もともとはヨーロッパで、貴族が自分の領地で狩猟した獲物をふるまい、力や豊かさを示したことがはじまりだと言われています。貴族しか味わえない特別な料理として発展し、現在でもフランス料理の世界では、最高峰の料理のひとつとして扱われています。

    だからこそ「やっぱり難しそう」「特別なお店で食べるもの」という印象を持つ方も多いかもしれません。

    ですが最近では、日本でも適切に処理されたジビエ肉が通販などでも購入できるようになり、家庭でも楽しみやすくなってきました。日本でよく食べられているのは、鹿、猪、鴨などで、なかでもシカ肉はクセが少なく、ジビエが初めての方でも食べやすい食材です。

  • 『ひき肉』を使った料理がおすすめ

    理由は、とてもシンプル。
    切り肉は火入れが難しく、特にジビエ肉は焼きすぎると固くなり、パサつきやすいからです。また、ジビエ肉は野生の食材のため、十分に加熱して食べることが大切です。厚生労働省のガイドラインでも、適切な加熱調理が推奨されています。
    厚生労働省「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」 (外部サイトへ移動します)▶︎
    一方で、ひき肉は火が入りやすく、調理もしやすい食材です。うま味もしっかり感じられるため、初めてジビエ料理に挑戦する方にもぴったりです。
    今回は、そんなひき肉を使った「タコライス」をつくってみましょう。

    もし家に、
    切り肉しかなかったときは?

    牛・豚・鶏肉と同じように、切り肉からひき肉をつくることができます。
    フードプロセッサーや家庭用ミンサーがあれば簡単ですが、包丁でも
    十分につくれます。

    切り肉からひき肉をつくる方法

    1. ❶ 下処理をする

      肉の皮や余分な脂を取り除き、半冷凍の状態まで冷やします。

    2. ❷ 細かく切る

      包丁で3~5mm幅に切り、さらに細かく刻みます。

    3. ❸ 包丁でたたく

      刻んだ肉をまとめ、包丁の腹でたたきながら細かくします。
      少し粗めに仕上げると、お肉の食感やうま味をより楽しめます。

  • タコライス レシピ

    スパイスの香りと、ジビエならではのうま味を気軽に楽しめるタコライスです。
    ひき肉を使い、スパイスやソースとあわせて仕上げることで、ジビエ特有のクセを感じにくく、初めての方でも取り入れやすい一皿になっています。
    まずは、『ごはんにのせるだけ』の気軽さで楽しんでみてください。
    ※本記事では、適切に処理・流通された食用のジビエ肉を使用しています。

    材料(4人分)

    鹿ひき肉 150g
    猪ひき肉 150g
    • ※鹿肉・猪肉のどちらか1種類だけでも
      つくれます。
    • ※牛ひき肉や豚ひき肉、牛豚の合いびき
      肉でもおいしくつくれます。
    タマネギ 1個
    ニンニク 1片
    レタス 1/2個
    トマト 2個
    ミックスチーズ 適量
    温泉卵 4個
    市販のタコススナック 適量
    ご飯 3合

    【調味料】

    チリペッパー 小さじ1/2
    カレー粉 小さじ1/2
    トマトケチャップ 大さじ2
    ウスターソース 大さじ3

    つくり方

    1. ❶ フライパンにサラダ油を入れ、タマネギとニンニクをみじん切りにして炒める。タマネギが薄いきつね色になったら取り出す。
    2. ❷ フライパンにサラダ油を入れ、鹿ひき肉・猪ひき肉を炒める。焼き色がついたら、塩・胡椒を加えて火を通す。
    3. ❸ 炒めたタマネギとニンニクをフライパンに戻し、全体を混ぜ合わせる。
    4. ❹ カレーパウダー、チリパウダーを加えて炒め、その後、ウスターソースとケチャップを加えて味をなじませる。
    5. ❺ ご飯の上にレタス、タコミート、トマトをのせる。温泉卵、ミックスチーズ、砕いたタコスチップを添えて完成。

    温泉卵をくずしながら食べると、スパイスの香りとジビエのうま味がまろやかに重なります。タコスチップのパリッとした食感も加わり、さまざまな味わいと食感を楽しめます。

  • 中秋シェフの動画で、
    さらにおいしく♪

    今回ご紹介したタコライスは、動画でも詳しくご覧いただけます。
    中秋シェフが実際に調理しながら、火加減や焼き方のポイントをわかりやすく解説。
    記事では紹介しきれなかったコツや、ジビエにまつわるお話もご紹介しています。
    レシピを読むだけでは、わからない発見もありますので、ぜひ動画もあわせてご覧ください。

  • 牛や豚のお肉でつくってもおいしい

    ジビエ肉が手に入らない場合は、牛ひき肉や牛豚の合いびき肉でもおいしくつくることができます。まずは普段使っているお肉でつくってみるのも一つの方法です。一度つくり方や味のイメージがつかめると、ジビエに置き換えたときもぐっと挑戦しやすくなります。

    まずは家にあるお肉で。そして次は、ジビエでも。
    いつもの食材で楽しみながら、少しずつジビエにも親しんでいく。そんな楽しみ方もおすすめです。