心の整理と記入の仕方
最初はエンディングノートを書くということに、少し抵抗を感じるかもしれません。
特に感情的な部分をどこまで書けば良いのか悩む方も多いでしょう。
しかし、まず大切なのは「自分らしさ」を込めて書くことです。
事務的な部分と感情的な部分を分けて書く
エンディングノートに書く内容は大きく分けて「事務的な部分」と「感情的な部分」があります。
事務的な部分には、遺産分割の方法や、保険の情報、葬儀の希望など、実際に家族が手続きをする際に必要な情報が含まれます。
一方で感情的な部分には、家族への感謝の言葉や、自分がどのように最期を迎えたいか、希望するお別れの方法が含まれます。
感情的な部分に関しては、「こうしたい」という思いが強くなるものです。
たとえば葬儀の形式や、遺産をどのように分けるか、どうしても伝えたかったメッセージがあるかもしれません。
自分が元気なうちに、家族に伝えておきたいことです。
でも難しいことは一気にやろうとせず、少しずつ書き進めていけば良いのです。
エンディングノートに書くべきこと
エンディングノートには決まった形式はありません。
自分の気持ちや考えを自由に書いていいのです。
とはいえ、何から書けばいいのか迷う方のために、いくつかのポイントを紹介します。
事務的な部分
基本情報
氏名、生年月日、住所、家族構成、連絡先などを記載します。
財産や保険の情報
銀行口座、不動産、保険の詳細を書いておくと、家族がスムーズに手続きを進められます。
医療・介護の希望
「延命治療は希望するか?」「尊厳死を選ぶか?」などを明記しておくと、家族の負担が軽減されます。
葬儀やお墓の希望
「家族だけのシンプルな葬儀がいい」「好きな音楽を流してほしい」など、自分らしい最後を迎えるために書いておくと良いでしょう。
感情的な部分
大切な人へのメッセージ
家族や友人に伝えたいことを書いておきます。普段は恥ずかしくて言えないことも、エンディングノートなら素直に伝えられるかもしれません。
エンディングノートを書くことのメリット
自分の人生を振り返り、大切なものが見えてくる
「私は何を大切にしてきたのか?」「本当にやりたいことは何なのか?」自分の価値観を再確認できます。もしかすると、「今まで当たり前だと思っていたこと」が、実はかけがえのない宝物だったと気づくかもしれません。
家族の負担を軽減できる
もしもの時、家族が何をすればいいのか分かっていれば、悲しみの中でも冷静に対応できます。愛する人たちに迷惑をかけず、自分の意思をしっかりと伝えられるのです。
今をより良く生きるきっかけになる
「今やるべきこと」が明確になります。「いつかやろう」と思っていたことに、今日から挑戦できるかもしれません。