カビと結露の対策をはじめるなら秋。9月からのマンション暮らし湿気対策

夏が終わっても、まだまだ油断できないのが“湿気”。

とくに気密性の高いマンションでは、
目に見えない湿気が室内にこもり、カビやダニ、結露の原因になることも。

そこで本記事では、
9月からはじめたい通気・除湿・収納の見直しポイントを分かりやすく紹介。

ちょっとした工夫で、秋からの暮らしをぐっと快適にしてみませんか?

なぜ9月から?「秋の湿気」が住まいに与える影響

春や夏も湿気はあるのに、あまり深刻に感じない。それは、窓を開けて風通しもしやすく、自然と湿気が逃げていたから。
冬や梅雨も湿気に悩まされがちですが、それぞれ寒さや長雨という明確な“敵”がいることで、対策を意識しやすい時期でもあります。

しかし、秋はどうでしょう。
気温が下がりはじめ、外気との温度差が大きくなることで結露が発生しやすくなるうえ、台風や秋雨の季節は、つい窓を閉め切る時間が長くなり、換気も不足しがち。その結果、室内には湿気がこもりやすくなります。
にもかかわらず、「これからは乾燥の季節」という思い込みが油断を生み、対策のスタートを遅らせてしまうことも。
秋こそ、空気の巡りを意識した暮らしが大切です。
とくに気密性の高いマンションでは、目に見えない湿気がカビやダニ、結露などのトラブルを引き起こす原因に。
だからこそ、気温も生活も大きく変化する9〜10月こそが、“湿気対策のはじめどき”なのです。

今日からできる!湿気対策3つの基本

秋の湿気トラブルを防ぐために、今すぐはじめたい3つの基本対策を紹介します。住居の形式に関わらず、誰でも取り入れやすい内容です。

こまめな換気で“こもらせない”

まずは、朝晩の換気を習慣にしましょう。
外気との気温差がある秋は、対角線にある窓を開けて空気を流すのが効果的。キッチン、クローゼットなど、湿気がこもりやすい場所も定期的に換気を行いましょう。
とくに浴室や脱衣所といった水回りは、入浴後だけでなく、普段から換気扇を回し続けることで、湿気はもちろん、カビやにおいの発生もグッと抑えられます。24時間換気システムが備わっているマンションなら、常に切らずに適切に活用しましょう。

除湿機能を正しく使おう

気温が下がってきた秋に冷房をつけるのは少し抵抗があるもの。
ですが、湿気は思った以上に残っているため、冷房ではなく「除湿機能」を活用するのがオススメです。除湿は空気中の湿気だけを取り除くため、室温をあまり下げずに快適な空間を保つことができます。
エアコンの除湿モードに加えて、サーキュレーターや除湿機を併用すれば、湿気を効率よく排出可能。
とくに湿気がこもりやすい寝室やクローゼットなどでは、ピンポイントでの除湿が効果を発揮します。

収納は
“湿気がたまりやすい場所”から見直す

押し入れやクローゼットは、湿気がこもりやすい場所。詰め込みすぎを避け、空気が通るようスペースに余裕をもたせましょう。
とくに、布団や衣類など湿気を吸いやすいものを収納している場所は、日常的なケアを心がけましょう。市販の除湿剤を置いたり、晴れた日に扉を開けて風を通したりするのも有効です。

住まいの構造を活かす!マンション特有の湿気ポイントと対策

マンションならではの構造や生活スタイルには、独特の湿気リスクがあります。日々の暮らしの中で意識したいポイントを見ていきましょう。

サッシ・北側や窓のない部屋に注意

間取りによって風がうまく通らない部屋があります。とくに、北側の寝室や収納部屋、窓のない空間は湿気がたまりやすく、サッシまわりは結露が発生しやすい要注意ゾーン。

こうした「風の通りにくい場所」を把握しておくことで、重点的な除湿や換気ができるようになります。

家具や収納の“壁ぴったり置き”を見直す

壁と家具の間にできるすき間は、湿気がたまりやすい“隠れた盲点”。マンションのような密閉性の高い空間では、空気の滞留が起きやすくなります。

家具や棚は少し壁から離して置く、棚の下段はときどき風を通すなど、ちょっとした工夫で湿気はぐんと減ります。小さなすき間を「風の通り道」に変えるひと工夫が、快適で長持ちする住まいづくりの鍵になるのです。

住まいの“見えない湿気”に気づく工夫

湿気は目に見えないため、つい後回しにしがちですが、マンションでは特に油断は禁物です。気密性の高さゆえに湿気がこもりやすく、結露やカビが広がるとお部屋だけでなく、隣戸や共用部にまで影響が及ぶこともあります。

まずは湿度計を設置して、室内の状態を“見える化”することからはじめましょう。リビングだけでなく、寝室やクローゼットなど湿気がこもりやすい場所に置いておくと効果的です。

さらに、結露チェッカーやカビセンサーなどの便利アイテムも併用すれば、小さな異変も早く察知でき、予防行動が取りやすくなります。

気づいたその日が、湿気対策のはじめどき

夏の終わりから秋にかけての湿気は、意外と見落としがち。
でも、ちょっとした換気や除湿の工夫、収納まわりの見直しで、住まいの快適さは大きく変わります。

構造や通気のクセを知ったうえでの対策がカギ。エアコンの機能を見直したり、家具の配置を少し工夫したりするだけでも効果が期待できます。

湿気対策を9月からはじめて、これからの季節を快適に過ごしていきましょう。